【イベントレポート】世界で唯一の、足でこげる車いす「COGY (コギー) 」
2016年6月21日(火)に、世界で唯一の、足でこげる車いす「Profhand(プロファンド)」が、ネーミング・ブランドを一新し、「COGY (コギー) 」として再スタートしたことを記念した「COGYお披露目発表会」がおこなわれましたので、皆さまに、当日の様子も含め、「世界で唯一の、足でこげる車いすCOGY」をご紹介いたします。
自分の足で歩く夢をもう一度与える「COGY」
製造・販売を行う株式会社TESS 代表取締役社長の鈴木堅之さんは、COGYというネーミング・ブランドをリローンチするにあたって、「親しみやすい名前というだけではなく、”自分の足を動かすことをあきらめてほしくない””もう一度COGYで夢をみて欲しい”」と、熱い想いを語りました。
「少しでも多くの方に足を動かす喜びを伝えていきたい」という想いで生まれた「COGY」。
世界で唯一の、足でこげる車いす「COGY」。
東北大学の半田康延教授の研究によって考えられたメカニズムを活用した「COGY」は、脳卒中で半身が麻痺した方、腰痛、膝関節痛などで歩行困難な方でも、自分の両足でペダルをこぎ、自由に走り回ることができる画期的な車いすです。
通常、人が歩行するときは、脳からの信号が脊髄を介し足を動かしています。
しかし、足が不自由な方は、脳からの指令がうまく足に伝わりません。
COGYに乗った方の足が動くのは、脳からの指令ではなく、右足を動かしたあとは左足という反射的な指令が、脊髄の「原始的歩行中枢」からでていると考えられます。
つまり、片方の足がわずかでも動けば、反射的な指令によって、もう片方の麻痺していた足が動くというわけです。
足が悪くてもペダルを漕ぐだけで、歩くことさえ可能に
東北大学 名誉教授 半田 康延さんからは、COGYのメカニズムの側面について。
「人が足を動かす時に脳から出されている信号が、足が不自由な方の足にはうまく伝わらず、足を動かすことができません。しかしCOGYは、脳からの信号の代わりに、ペダルを少しでも漕ぎだすことで、脊髄から反射的に発せられる”原始的歩行中枢”を刺激。片足が少しでも動かせるのなら、脳を介さない反射的な指令で、ペダルをこぐことができるのです。」
「押さなくていいよ」と振り向いたら、誰もいなくて驚いた
COGYを実際に使用されているユーザーの山崎さんは、5年前に足こぎ車いすに出会ったときの思い出をお話。
初めて足こぎ車いすに乗った際、あまりにスムーズに動くので、「もう押さなくていいよ」と後ろを振り向いたところ、誰が押しているわけでもなく、山崎さん本人が自力で漕いでいたことに気付き驚いたそうです。