なぜそのビジネスに着目したのか？　など等・・・

　起業初心者にとって最も知りたい案件については

詳細を語っている事例を、少なくとも私はお目にかかったことがないのです。

　なかには、

「これ以上詳しく知りたい方は次のURLから有料会員になって下さい。」

など等、巧みな誘導が用意されているケースは少なくありません。

　変な例えですが、

中華の名人シェフと芸能界の料理名人の料理対決バラエティがありました。

同じ道具で同じ食材、同じ分量、調味料も厳密に同量を用意され、

与えられたレシピに従って料理を作るというものでした。

　よーいドンで同時にスタートし、

見た目には同じ手順で料理を作り、仕上げまでほぼ同タイムで終了でした。

　その後、すぐにどちらが作った料理かを知らされないゲストが試食したのですが

見事に10人が10人、名人シェフの料理に軍配を挙げたのです。

　唯一異なっていた点は、火力調整と鍋振りだけでしたが、

そこが「料理の差の最大の要因」だったのは言うまでもないことでした。

　そしてこれを具体的に説明することはまず不可能です。

これこそが長年の経験で身に着けたスキルであり、ノウハウです。

いくら同じ素材や道具を同じような手順で再現しても

ここだけは即素人が対応出来ることはまずあり得ません。

　形こそ違いますが、

起業・開業の場合にも同じような傾向があります。

　この場でも何度も紹介していますが、

自分とほぼ同じ境遇、履歴の持ち主が起業して成功したと言って

同じやり方をなぞっても成功する保証がないという点です。

　起業した時期の経済環境やトレンド、

その際の他との競合の有無やその度合い、

起業した立地、客層、ニーズなど等、

　あくまでも過去に成功した時代と、

今から起業しようとする今とは全く土俵が異なるのです。　

　その時に成功したアイデアや商法が

今もそのまんま通じることは、無いと考えるべきです。

　過去の成功は、必ずしも現代の成功の必勝マニュアルにはなり得ません。

【シニア世代は一球勝負の心構えで？】

 　更に何度も言ってきたことですが、

50代以上のシニア世代は限られた時間で決断しなくてはいけないケースが

大半です、どうしても起死回生、一発逆転の人生を思い描きます。

　何度でも挑戦と言った時間は残念ながら今のシニア世代には与えられてはいません。

一球勝負、ワンアウトチェンジという立ち位置を自覚しておくことが大切なのです。

　ただそうなると、よけいに目の前にチャンス（誘惑・勧誘）が現れたと思えば、

心が動くのは仕方ないと言えば仕方ないことではあります。

　その時には「打ちごろの絶好球」「自分のストライクゾーンど真ん中」

と確信して、一気に行動に移してしまいます。

　特にこれまで指導的立場にいた、非常に業界に精通している、

といった一種のプライドやそれなりのノウハウがある方ほど、

「自分に恃むことが大」です。

「自分ならうまく活用できる、成功に辿り着ける。」と思うのです。