50代にふさわしい週末の過ごし方。大人の余裕を最大限に活かした豊かな休日を。
皆さま、週末はどのようにお過ごしでしょうか。子供も大きくなって家族一緒に出掛ける事もあまり無くなってくる頃、お父さんお母さんのプライベートにも自分なりの余暇を楽しむ自由な時間が増えてきます。
日がな一日リビングで漫然とテレビを見たり、昼寝や雑務で終わったり。よくある「ゴロゴロ休日」を繰り返すのもある意味、贅沢ではあります。が、それは10代の子供でも20代や30代の若者でもできること。50代だからこそ楽しめる週末の過ごし方があるはずです。
急がない。非日常で上質な移動時間を過ごす
タイムイズマネーを体現するかのように、30代40代の若い頃は時間に対する効率を求めるものです。過程より結果。景色より書類。移動時間は短いほど良い。50代、60代を過ぎた今もそうかもしれません。余裕が出てきたなら、今度はお金で時間を買う番です。素晴らしい移動時間を提供してくれる豪華クルーズを週末に体験するなら、50代はうってつけ。
日本の鉄道にも周遊型豪華寝台列車が増えてきました。クルーズトレイン「ななつ星in九州」加えて、まもなく運行デビューする「トワイライトエクスプレス瑞風」、2017年末に運行開始予定の「トレインスイート四季島」などが目白押し。
時間がかかる移動手段といえば、海路もそう。飛行機で1時間の距離を、豪華客船は1日以上かけて海の上をゆっくりと過ごします。急がない、急ぐ必要がない、そうした身分というのは一種の豊かさに含まれそうです。
遠路はるばる。とある場所のためだけに行く
どこそこの峠にあるラーメンがとびきり美味い。とある山奥にある秘湯が感動する気持ち良さだ。しかし電車もバスもなく、ここから車を飛ばして一昼夜かかる。しかも他人から聞いた噂レベルの不確かな情報だ。一般的には、そんな遠く不便で不安な場所へ積極的に行く気になどなかなかなれないかもしれませんね。
観光旅行でも慰安旅行でもない、本当かどうか怪しい情報だけを元に、たった一ヶ所を訪れるために週末を使う。当然、いざ訪れたら期待が裏切られる平凡なお店だったというオチもある。不運なことに定休日かもしれない。しかし噂通りに驚きと感動に溢れた場所だったとしたら。50年以上も生きてきて、最も美味しいと認めたくなる至高の味に巡り合えたら。
ゆとりと冒険心がなくては行く気にすらならない、知る人ぞ知る感動体験を追い求めることに価値がありはしないでしょうか。ガイドブックに掲載された美味しい料理や豪華な部屋は、世の中で豊かさと呼べる物の中のほんの一部にすぎません。
本気の大人買い。子供の頃の夢を叶える
趣味のコレクションに、時間とお金を費やすのもよいのではないでしょうか。
他人から見ればガラクタかもしれません。家計を預かる担当者から白い目で見られるかもしれません。それでも若い頃叶えられなかった所有欲を満たすのに、50代は非常に良いタイミングといえるでしょう。昔のミニカーや野球カードなど玩具と侮るなかれ、一財産注いでも完璧にコンプできるかどうかという奥の深いジャンルです。
本当にしたいこと。ライフワークに邁進する
若年時代にできなかったことが、50代の今ならできる。そんな心底したいと思えるライフワークを、50代の週末から始めてみてはどうでしょう。昔は金銭的に、時間的に、人間関係的にスタートできなかったマイプロジェクト。今や実現するための障壁が、若い頃より格段に低くなっているかもしれません。
体力を使わなくても続けられる本格的なスポーツはいくつもあります。50代に人気の競技には、オリンピック種目にもなっているアーチェリーや射撃もあったりします。筋力や持久力ではなく、集中力と純粋なエイミングスキルが求められます。狩猟本能も擽られ、何歳になっても刺激的に楽しめる趣味でしょう。
何十年もの仕事現場で重ねてきた人生経験からくる胆力は、若い人に持ち得ない強味。一点に神経を研ぎ澄ます集中力が年齢によって劣化することもありません。この年で初めて気付く、自分に最適だったスポーツが見つかるかもしれませんね。
週末限定の非営利活動もオススメです。地域や文化に貢献する普及活動は、社会の仕組みや動かし方を熟知した50代向けのライフワーク。損得はそこそこに、あるいは思い切って度外視しても可。もちろん失敗することは織り込み済み。
ライフワークは成功して終わり、失敗して終わりといった刹那的なものではありません。50代で余裕のある今だからできる、豊かさに彩られた週末を演出してみてはいかがでしょう。