ストレッチは筋力を低下させる
ゴルフのスタート前、ストレッチで体をほぐしている人は多いと思います。
「柔軟性を高め、動きやすい体にする」「ケガをしにくい体にする」など、ストレッチはとても有効です。
しかし最近、運動科学の研究が進み、「静的ストレッチは筋力を低下させる」ということが解ってきました。
ストレッチは大きく分けて、静的ストレッチと動的ストレッチに分けられます。
静的ストレッチは弾みをつけず、ゆっくり数秒かけて筋肉を伸ばすストレッチです。
一方、動的ストレッチは、体を動かしながら弾みをつけて行うストレッチです。
また、動的ストレッチは、意識的に体を動かして行うダイナミックストレッチと、それ程複雑ではない動作の反動で弾みをつけて行うバリスティックストレッチに分けられます。
バリスティックストレッチの代表格はラジオ体操です。
飛ばしのパワーの源「伸張反射」
最近の研究で、筋力が低下すると考えられているのは静的ストレッチです。
静的ストレッチで筋力が低下するメカニズムはこうです。
筋肉の中には筋紡錘(きんぼうすい)というセンサーがあり、筋肉の状態を監視しています。
なぜ監視する必要があるかといいますと、筋肉が伸ばされて筋組織が破壊されるのを防ぐためです。
筋肉が伸ばされると筋紡錘がそれを感知して、中枢神経(脳や脊髄)にそのことを伝えます。
すると脊髄は筋肉に収縮するよう指令を送り、筋肉がそれ以上伸ばされないよう防御します。
このことを「伸張反射」といいます。
大きな筋力を発揮す際、実はこの伸張反射を利用しています。
ゴルフスイングでも、バックスイングで体がねじれ、広背筋などが伸ばされることで生じる伸張反射を利用して、飛ばしのパワーを生み出しています。
しかし、静的ストレッチを多用すると、筋紡錘の感度が鈍り、伸長反射が上手く働かなくなり、筋力が低下してしまうのです。
ラウンド前に最適な運動は?
ゴルフのスタート前には、あまり静的ストレッチは多用せず、軽くウォーミングアップする程度に止め、私のスクールで実践しているゴルフフィットネスを行うようにしてください。
ゴルフフィットネスは、運動種目にもよりますが、多くがバリスティックストレッチです。
反動をつけて行うため、伸張反射を引き出しやすく、柔軟性を高めるだけでなく、筋肉の反応速度を高める効果もあります。
しかも、「楽体(らくだ)」や「パワーバランス」といった運動補助器具を使うため、より効果的に身体能力を高めることができます。
もちろん、静的ストレッチのように筋力を低下させることもありません。
私をはじめ、GHSグループで指導しているインストラクターは、皆この様な最新の運動科学を学んだ上で皆様の指導をしています。
安心してレッスンを受けていただければと思います。
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