この逆に、同じく飲食での起業・独立を目指した方の中で、拙速が成功に繋がった例もありました。

　なかなかこれといったいい物件が見つからない中、

せっかちなタイプだったこの方は、まずは開業優先と考えて、仮の店舗でとりあえず開業し、

当面はテイクアウト専門で営業すると即断したのです。

　これがまさかのコロナの長期化という環境下で、予想外の大盛況となってしまいました。

　2022年現在この方は、コロナ禍の中で吟味して獲得した実店舗に加え、

テイクアウト用の店舗まで構えて、想定外の二足のわらじで安定収入を確保したのです。

 　同じ条件下でもこれほどの違いが生じたのです。　

失敗回避と大成功という違いはありますが、お互い「致命傷」を受けることなく今に至っています。

　こうなると、自重派だから、拙速派だから起業に向く、向かないとは言い切れません。

　ですが、仮に貴方が起業・独立を考えているのであれば、自分がどっちの傾向が強いかだけは、

自分自身で問いかけ、さらには周囲の知人友人、家族にも確認するようにしましょう。

　その結果、今の自分に欠けている視点は何か？　優れている点は何か？

欠けているものは時間をかければ修得出来るものか、第三者の協力を得る方が適当か？

まずは自分自身を知ることから、起業に向けての活動を始めるようにしたいものです。