BARのルーツは西部劇? バーとカフェの違い、そこで飲まれるコーヒー色々
ここ数年、日本ではカフェブーム。オープンテラスやオーガニックにこだわったカフェ、雑貨屋さん併設のカフェ…など。平日の忙しい合間にちょっと一息、休日にゆったり友達とのおしゃべり。カフェの使い方は人それぞれ。
カフェの本場イタリアではどうでしょう。イタリアではコーヒーを飲む場所をBar(バール)と呼びます。もともとコーヒーを提供していたお店のカウンターの棒(バー)の事を指します。そこでコーヒーを立って飲んでいたスタイルから、barという名がついたという説があります。
西部劇のバーをイメージしてみてください。バールの語源はアメリカのバーに由来しています。イタリア全土には、現在15万軒~16万軒のバールがあると言われています。
イタリア人にとってバールは1日に何度も足を運ぶ場所
朝食をバールで済ませ会社へ、その後仕事の合間、昼食後、そして夕飯に集う友人との待ち合わせに…、とにかくバールを利用します。
仕事の合間のリフレッシュにバールは必須アイテムとも言われています。バールは扱っている商品ごとに分かれます。
◎バール・パステッチェリア ドルチェ(ケーキ・焼き菓子・チョコレートなど)
◎バール・ジェラテリア ジェラート(アイス)
◎バール・タバッキ タバコ・切手・賭けくじ、飴類など
◎バール・エノテーカ(ヴィネリア) ワインバー、ワインの販売
◎バール・リストランテ 食事がきちんとできるタイプ
バールはちょっとおもしろい料金システムになっています。店内のどこでコーヒーを飲むかによって、コーヒーの料金が違います。バンコ(カウンター)で立ったまま飲むのが基本とすると、ターボラ(テーブル)につき座って飲むと1.5倍ほど。さらに、ガゼボと呼ばれるテントの下では2~3倍程度。
日本人が喫茶店を利用する目的とは異なり、イタリア人は「さっと来て2・3口エスプレッソを飲んでさっと帰る」という利用なので、立ったまま飲むことが苦ではないのでしょう。
ここでバールとカフェの違いを表にまとめてみましょう。
BAR | CAFEE | |
立地 | ほとんど立地を問わない路面店 | 人通りの多い地域 |
店内構成 | バンコ(カウンター)を中心に部屋に分かれてないケースが多い | ティールームなど部屋が分かれているケースが多い |
雰囲気 | 誰もが気軽に出入りできオープン | ある程度座ってゆっくりできる |
滞留時間 | 短い | 長め |
サービス | 店員が少なめでテイクアウトもOK | 店員が多めで注意深くゆったり |
顧客とオペレーション | 立ったままでバンコ中心。朝、昼、晩でセッティングが変わる | 飲食は着席がほとんど。ゾーンがはっきり分かれる |
オケージョン | 飲んだり物、食べたり | 待ち合わせやゆっくり話をする |
費用 | 飲食は立ったまま。比較的安価 | ほとんど着席。BARより2~3割高 |
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