マイナンバーカードの今(2)
【はじめに】
以前このコラムの中で、
なかなか普及が進まないマイナンバーカードについて紹介しました。
個人情報を一つにまとめる事へのリスクへの不安が大きな課題でしたが、
どうもそれだけが普及促進を阻害している訳はなさそうです。
今回は漏洩リスク以外の新たな阻害要因について紹介します。
【交付の際の手続き】
現在マイナンバーカードの交付は、事前予約制という自治体が多く、
こちらの都合で、自由に窓口に出向いての即時交付とはいかないようです。
私のようなおひとり様であれば、
特にさほどの問題ではないのですが、問題は親子連れの家族が手続きに出向く場合です。
当然ながらマイナンバーカードは国民全員が取得するものという前提です。
赤ちゃんでも中学生でもカードの交付をすることになります。
但しその場合、15歳以下の子供には保護者=親権者の同行が必要になります。
仮に小中学生の子が2人以上の家庭の場合、
下手をすれば両親で1回、子供一人毎に1回自治体に出向くことになるのです。
場合によっては夫婦でも別々になるケースも考えられます。
マイナンバーカードの交付の為(だけ)に3~4回も自治体窓口に足を運ぶ?
現実問題として、
そんな面倒なことを選択する家庭は少数派でしょう。
普通ならば、
子供の都合を調整し、両親もそのタイミングに合わせて時間を作って
一家総出で窓口に出向くことになります。
面倒な手続きは1回で済ませたいと思うのは当然でしょう。
特に自治体の窓口が自宅からかなりの距離がある場合には余計そう思ってしまうでしょう。
但し、そんなに容易に家族全員が時間を合わせられるかが問題なのです。
交付には期限が設けられていませんから、日程調整は後手後手に回るのも頷けます。
結局、そのままズルズルと時間だけが過ぎていくというケースは少なくないようです。
【不要不急の外出自粛】
マイナンバーカードの交付申請が不要不急か否か?
という問題は別にしてやはりこの3年間のコロナ禍も普及促進を阻害した要因の一つと言えるでしょう。
前述したように家族そろって(密になって)窓口に出向くのは自粛対象と考える。
おまけに「不要不急の外出自粛」といった名分があれば、行かない理由も成り立ちます。
【根強い情報漏洩の不安】
繰り返しになりますが、
今までは個人資産の情報を国に把握されるのでは?
万が一情報漏洩の場合は預貯金が不正流出されるのでは?
といったリスクへの不安が根強い阻害要因とされてきました。
今回のサービスの拡充の一つである健康保険証との一体化となると、
今度は自身の病歴や既往症と言ったより知られたくない個人情報が漏洩するのではという
新たな不安要因も生み出したようです。
銀行口座とのひも付けと健康保険証の一体化は
いったん漏洩した場合のダメージが2倍になるという考え、
最大2万円分のマイナポイントの加算だけでは、不安の解消には至らないでしょう。
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