円滑な相続の為に備える事
【はじめに】
相続に関する準備や課題の話をすると、必ずといっていいほど取り上げられるのが
認知症に備える相続準備という項目です。
多くの場合、世帯主の夫が認知症を発症したらという前提ですが、
この「発症したら」という前提を他人事と思う男性が多いのです。
まだ、ど忘れもしない、もの忘れもしていないから大丈夫。
自分にはまだまだ先の話と、まともに向き合おうとしないようです。
ですが、当人の判断力が喪われるケースは認知症だけではありません。
不慮の事故で脳死状態になる、急病かつ重篤な疾病で意思の発揮が出来なくなる。
こんな事例は、いつ誰に降りかかってもおかしくありません。
だからこそ、心身ともに健全な今、その日に備えるという姿勢が求められるのです。
【情報の共有化】
ここで全ての注意項目を紹介するのはあまりに多岐にわたるので、
あくまでも代表的で重要な項目をピックアップしておきました。
1)パソコンやスマホのパスワード
最近は夫婦でそれぞれ個人情報をマイパソコンに保管するケースが多いようですが、
特に夫側がネットバンキングや証券取引を行っている場合は、要注意です。
その事実と、具体的な金融機関名までを共有化しておきたいものです。
実際の例では、完璧な内容の財産億録や遺言書の控えを保存しているものの、
未だに家族のだれにもその事実もパスワードも共有してない方がいました。
2)貸金庫の有無と代理人登録
これも家族に内緒で貸金庫を借りている場合があります。
土地の権利証や遺言書等の重要書類を保管はしてあるものの、
その事実を家族と共有化していないケースがありました。
また、貸金庫の存在は共有化出来ているならば、次は代理人登録を済ませるべきです。
判断力は正常でも、身体に支障をきたして貸金庫まで出向けない場合にも
代理人登録をしておけば、堂々と金庫の開閉が可能です。
3)印鑑や各種通帳類などの保管場所を共有する
これは妻の側が注意すべき項目です。
多くの場合、夫はこの手の管理を妻に一任しがちです。
想定外に妻に何かあった場合への備えとなります。
4)不動産情報の共有化
今の住まいの情報だけに限らず、お互いの実家の不動産情報等も含まれます。
拡大すればお互いの郷里にある墓の情報等も共有化しておきたい情報です。
特に夫婦ともに一人っ子のような場合は、お互いの実家に関する情報は
共有化しておくべきものです。
5)負債に関する情報の共有化
最も共有化に抵抗がある項目と言えます。
住宅ローンや自動車ローン等は共有化出来ているようですが、
連帯保証人契約や金融機関からの借り入れなどは隠しておく傾向が。
相続放棄の可能性を考えれば、共有化は必須の項目です。
6)お互いの既往症
これも概ね夫側が知らない項目のひとつです。
妻は夫の既往症や常用薬を把握してますが、その逆は…
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