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ハロウィンパーティで食べたカボチャケーキで食中毒に(和歌山県、既婚女性)

質問

ハロウィンがブームになってから、毎年近所の奥さん友達と一緒に手作り料理を持ち寄ってホームパーティーしています。今年もハロウィンの名物スイーツ、手作りパンプキンケーキを友達のパーティで食べたら強い腹痛に襲われました。

すぐ快方に向かいました。ただ、入院費など出費が発生。後で聞いた話ですが他に食べた人も食中毒症状が出たそうです。作った人は特定できています。

自己責任なのは重々承知していますが、作者に治療費を請求したりしてもよいのでしょうか。

 

・和歌山県在住、女性 (54) 既婚、パート

 

専門家の回答

食中毒が発生した場合、まず重要になることは、食中毒の原因の解明です。同時期に同じ食品を食べた多数の人が同様の症状となった上でそのほとんどから原因菌が検出され、さらに食品からも同一の型の菌が検出されその量が感染を及ぼす程度であるようなケースでは、因果関係が認められやすいと思います。

 

ところが、今回のケースでは、食中毒症状が出ているようだとの情報を受けているだけですので、実際に因果関係が認められるかどうかは難しいかもしれません。そのため、病院や保険所において、原因菌の特定や食品への付着などについて調査を依頼し、因果関係を明らかにする必要があります。

 

次に、食中毒の原因菌の多くは自然界にもともと存在するものと考えられ、知らないうちに混入することもありうるかもしれません。そのため、食品の制作者において、製作の際の調理方法、その後の保存状態、保管期間等について落ち度がなければ、製作者に過失があるとは認められず、損害賠償請求を行うことは困難と思われます。

 

以上のとおり、損害賠償請求には数々のハードルがあるため、裁判で立証することは難しいかもしれません。ただ、このようなケースであっても、交渉を行って解決をしたり、裁判所の民事調停制度を使用して解決を図ることも考えられますので、一度弁護士などの法律専門家にご相談いただければと思います。

 

回答者

石塚 慶如いしづか やすゆき

弁護士

弁護士(札幌総合法律事務所・札幌弁護士会所属)
相続や遺言、財産管理など、資産の承継や維持に関する業務のほか、離婚などの男女間紛争、交通事故など、様々な分野で活動をしている。
また、企業法務や紛争予防型の法的サポートも実施しており、個人・企業を問わず活動している。最近では、法教育活動にも力を入れており、一般市民や学生に向けて法的な考え方を学んでもらう活動も熱心に行っている。

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